星空日誌「つぶやき」

タカハシのFSとFCシリーズ

星ナビ2019年10月号は「タカハシの屈折望遠鏡」特集でした。過去から現在までのタカハシ製屈折式望遠鏡が系統ごとに分けて説明されているので、各鏡筒の光学系の違いがよくわかりました。

昔からの天文ファンには、「高橋製作所と言えばフローライト屈折」というイメージがあると思います。タカハシは、1977年に口径9cm、F11の三枚玉フローライト屈折を商品化しました。1981年には、FC-100をはじめとした、2枚玉フローライトレンズ(フローライトが後玉)のFCシリーズを発表し、高橋ブランドを確立しました。

FS-128鏡筒

1994年、FCシリーズの後継機として、フローライトレンズを前玉に置き、フラウンホーファー型を採用したFSシリーズが発表されました。フローライトレンズを前玉におくことで、FCシリーズに比べて光学性能が向上し、特にレデューサー使用時の諸収差を良好に補正できるようになった、とメーカーがアナウンスしていた記憶があります。

現在は、デジタル対応したFC-76DとFC-100Dが販売されています。諸収差が減るなら、前玉フローライトのFSタイプの方が光学性能面で有利だと思うのですが、何か事情があるのでしょうか。いずれにせよ、今後も高橋の屈折望遠鏡には目が離せませんね。

ビクセンFL55SSで天体撮影

星ナビ今月号の連載記事の写真は、ビクセンのFL55SS鏡筒で撮影しました。ビクセンFL55SSは、口径55ミリのコンパクトな天体望遠鏡ですが、対物レンズにはフローライトレンズが採用されており、本格的な天体撮影にも対応できるモデルです。



FL55SSのファーストライトが掲載した写真の撮影でしたが、この夜は途中で雲がかかり、十分な撮影枚数を得ることができませんでした。雲が出てきたため、薄明フラットも撮影できませんでしたので、仕上げられるかどうか自信がありませんでしたが、FL55SS+HDフラットナーは周辺光量が豊富で、フラット補正無しでも一枚の作品に仕上げることができました。



上は、後日、FL55SS+フラットナーHDにAstro6Dを取り付けて撮影したフラット画像です。強調した画像を見ても、周辺減光はほとんど感じられません。フラットナーに、直径の大きなレンズが贅沢に使用されているおかげでしょう。フラット補正は面倒なので、周辺光量が多い光学系は本当に便利ですね。

今夏は天候に恵まれず、この写真を撮影して以降、全く撮影できていませんが、秋晴れが続くようになったら、レデューサーレンズを使った撮影も行いたいと考えています。

1億画素のミラーレス一眼

6月末に富士フィルムのミラーレス一眼、GFX100が発売開始されてから、1億画素というフレーズを、写真仲間の間でよく耳にするようになりました。やはり、億という言葉にインパクトがあるのでしょうね。

H6D-100c

1億画素のカメラと言えば、ハッセルブラッドのH6D-100cもありますが、ミラーレスのフジGFX100は、ボディがコンパクトで持ち運びも容易です。35ミリ一眼レフカメラよりはやや大きく感じますが、このサイズなら、街中で持ち歩くのも可能でしょう。

フジGFX100のセンサーには、GFX50sと全く同じ大きさで、画素数を増やしたセンサーが用いられています。ハッセルブラッドのH6D-100Cに用いられているセンサーより一回り小さいので、その点が残念です。

センサーサイズ比較

上は、ハッセルブラッドのH6D-100Cの1億画素センサー(53.4 x 40.0mm)と、H6D-50Cの5000万画素センサー(43.8 x 32.9mm)の比較写真です。フジGFX100のセンサーは、H6D-50Cと同サイズで、H6D-100Cよりセンサーサイズが一回り小さくなります。

タカハシ FC-100DZ

お盆休みの時期になりましたが、接近中の台風10号の進路が気になりますね。今の予報によれば、15日木曜日に九州から四国方面に接近する予定です。どこかに出かけるなら、東方面が良さそうですね。

先日、協栄産業大阪店に立ち寄りました。新しく販売開始されたタカハシのFC-100DZの伸縮型フードを確認したかったのですが、残念ながらまだ展示されていませんでした。

店員さんによると、FC-100DZの問い合わせは多いようです。納期は約3週間とのことでしたので、今ならまだ増税に間に合いますね。星祭りの会場などで、新しくなった2枚玉フローライト屈折を覗いてみたいと思います。

Astro6D

上の写真は、私が使用している天体写真用改造カメラAstro6Dです。現在、通常¥378,000(税込)のところ、サマーセールで、56,120円オフの321,840円で販売中です。最終処分特価と書かれていますので、そろそろ販売終了するのでしょうか。

Mewlon-250CRSのオフアキ撮影システム

台風5号の影響で九州地方は大雨のようですが、来週末には梅雨明けとの予報も発表されました。次の新月期は撮影を楽しめそうですね。

オフアキシステム

上図は、私が撮影に使用しているMewlon-250CRSの、オフアキ撮影用のシステムチャートです。タカハシのシステムチャートを真似て描きました。

オフアキシスガイダー(三ツ星製OAG-8)は、レデューサーCR0.73×の後ろにネジ込んでいます。オフアキの後ろにカメラマウントを介して、EOS製デジタル一眼レフカメラを取り付けています。OAG-8の厚みは、20.15mm、EOSカメラマウントの厚みは、約8mmです(テーパーアダプター含む)。

オートガイダー視野内にガイド星が見つからないときは、カメラ回転装置(TSA-102)を回してガイド星を探しています。天体写真は南北を合わせるのが一般的ですが、オフアキの場合は、ガイド星が見つからないことも多いので、多少ずれても気にしないことにしています。

FC-100DZが発表されました

昨日、高橋製作所から、口径10センチの新しい屈折式天体望遠鏡「FC-100DZ」が発表されました。FC-100DZは、フローライトレンズを採用した二枚玉アポクロマート屈折式望遠鏡です。

メーカーによれば、FC-100DZではフローライトレンズと組み合わせるレンズを、相性の良い高屈折ガラスにすることによって、色収差をさらに低減させることに成功したそうです。デジタル写真で問題になる青から紫色のハローは、FC-100Dの約半分に抑え、眼視性能も長焦点F9バージョンのFC-100DLを上回る性能を有しているとのことです。

FC-100DZ

上は、メーカーが公表している、FC-100DZとFC-100DLの球面収差図です。比較してみると、FC-100DZの方が各波長の光のバラつきが若干少なく、よりシャープな像が得られそうです。

タカハシ FC-100Dは完成度が高かったので、更に性能を向上させた、FC-100DZが出るとは予想していませんでした。FC-100DZには、Temma2Zと同じく、Zの略称が付けられていますが、これがフローライト2枚玉の最終モデルということでしょ うか。

フラットナーやレデューサーレンズは、FC-100Dと共通ですので、今後、FC-100Dシリーズからの買い替えが増えるかもしれませんね。

冷却CCDカメラのフランジバック

先週末は、少し天気が回復しましたね。天体撮影できるほどの夜空ではありませんでしたが、貴重な晴れ間を利用して、冷却CCDカメラのフランジバックを測定してみました。

測定したのは、SBIG製のSTL-11000M冷却CCDカメラです。10年以上前に購入したカメラですが、アダプティブオプティクスと呼ばれるAO-Lを取り付けたので、改めてフランジバックを測ってみました

冷却CCDカメラ

当Webサイトのフランジバックの寸法一覧にメーカーの公表値を載せていますが、これによると、STL-11000Mのフランジバックは39.6mm(含:アクセサリーブロック)です。STLのフランジバックにAO-Lのバックフォーカス38.0mmを足すと、77.6mmになります。

一方、TOA-130望遠鏡にSTL11000カメラを取り付けて、焦点の位置から実測してみたところ、STL+AOLのフランジバックは、約72mmになりました。この値には、STLに内蔵した3mm厚のフィルターも含まれています。

実測してみると、フランジバックは、予想していたより短い結果になりました。AO-Lと鏡筒の取り付け方法を工夫できれば、メタルバックが72ミリのレデューサーの光学系(FSQ-106ED+Reducer)にも取り付けることができるかもしれません。

ニコンのダハプリズム双眼鏡

私が持っている双眼鏡はポロプリズム双眼鏡ばかりなので、コンパクトで軽いダハプリズム双眼鏡が欲しくなり、ニコンサロンに出かけて、最新の双眼鏡を見比べてみました。

まず最初に覗いてみたのは、ニコン100周年モデルの「WX 7x50 IF」です。これは全くコンパクトではないので、候補ではなかったのですが、テーブルの上にドカンと置かれていたので、思わず手に取ってしまいました。

手持ちでは非常に重く、IFなのでピントを合わせるのも大変ですが、さすがに像は非常に明るく、透き通るような視界にほれぼれしました。視界も広く、この双眼鏡で観望する星空はさぞ素晴らしいだろうと思いました。ただお値段も、税抜き64万円と素晴らしく高額で、ちょっと手が出ません。

WX 7x50 IF

Nikon WX双眼鏡をしばし楽しんだ後、EDG(約19万円)、モナークHG(約11万円)、モナーク7(約5万円)を並べて、見比べてみました。どれも口径42ミリで8倍のモデルです。

大きさはどれも似たようなものですが、モナークHGとモナーク7に比べ、EDGは少し重く感じました。モナークHGとEDGのボディには、マグネシウム合金が使われているので、モナーク7より重くなるのは納得ですが、モナークHGとEDGの重量の差は何でしょうね。

室内をさっと見た印象では、各双眼鏡にそれほど差は感じられませんでしたが、周辺像はフィルードフラットナーが入っている分、モナーク7に比べて、EDGとモナークHGの方が、像の歪みが少なく感じました。

しばらく見比べた後、鏡筒を前レンズ側から覗くと、モナーク7とモナークHGの内面のつや消し加工は、ほぼ同じように見えました。一方、EDGの筒内には内面反射防止用の絞り環のようなものが設置され、各部の色消し塗装も良好に感じました。

つや消し加工を見比べた後、それを意識して像を観察すると、モナークHGに比べ、EDGの方がコントラストが高いようにも感じましたが、室内でははっきりとした違いはわかりませんでした。星空を観察すれば、結果が変わってくるのでしょう。

室内で見比べた印象では、星だけでなく、気軽に旅行などにも持ち運ぶなら、モナークHGぐらいの価格と性能が妥当かなと思いました。できれば、星祭りなどで実際に星空を覗き比べてから購入したいですね。

タカハシ FC/FSマルチフラットナーを購入

先週水曜日までは「今年の西日本は梅雨が来ないのかな。」と思うほどの晴天でしたが、今は雨の日が続いています。今日は新月で絶好の天体撮影シーズンなのですが、晴天は全く期待できそうにありません。

天気が悪いと、ついつい機材に関心が向かいますね。以前から増税前に手に入れておこうと思っていた、タカハシの「FC/FSマルチフラットナー 1.04x」をとうとう購入してしまいました。



FC/FSマルチフラットナーは、2018年8月に発売された補正レンズです。現行機種のFS-60CB、FC-76D、FC-100Dだけでなく、生産が終了したFSシリーズや、旧FCシリーズにも使用できるフラットナーレンズです。

購入後、早速、箱からフラットナーレンズを取り出したのですが、想像していたより小さく感じました。鏡筒径の太いFS-128FやFS-152に付けたら、アンバランスのような気がします。



生産が終了した、タカハシ 76Dフラットナーと並べて写真を撮ってみました。筒の直径はほぼ同じですが、全長はマルチフラットナーの方が短いですね。

次に販売価格を比べると、税抜き15,200円だった76Dフラットナーと比べ、FS/FCマルチフラットナーは、税抜き21,000円と38%程高くなりました。更に、マルチCAリングを機種ごとに別途購入しなければなりません。35ミリ判のフラットナーレンズとしては、若干、価格が高いなという印象です。

このフラットナーレンズは、タカハシ製の望遠鏡用ですが、2枚玉アポクロマートは収差特性が似ていることが多いので、工夫すれば、他社製屈折望遠鏡にも使用できるかもしれません。梅雨が明けたら、FC/FSマルチフラットナーを使って、夏の星雲星団を撮影してみたいと思います。

笠井トレーディングのBLANCA-150SED

先日、笠井トレーディングから、口径15センチの2枚玉アポクロマート「BLANCA-150SED」が発売開始されました。株式会社オハラのFPL-53ガラスが使用されていて、398,000円(税抜き)とリーズナブルな価格なので、注目を集めているようです。

BLANCA-150SED

口径15センチの2枚玉EDアポクロマートと言えば、国際光器が販売しているAPM社製のZTA152鏡筒が思い浮かびます。こちらは、FPL-51採用のレンズで、433,334円(発売開始当初は398,000円でした)です。収差特性図を比較してみると、BLANCA-150SEDの方が色消し性能は一段上でしょうか。

気になるのは実際の見え味ですね。星祭りなどで見かけたら、是非、星像を確認してみたい鏡筒です。

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