星空日誌「つぶやき」

まゆ銀河 NGC4490

週末は、グランフロント大阪で開催された天文イベント「宇宙Hack」にお邪魔してきました。私もイベントに協力させていただいたのですが、会場は多くの来場者で賑わっていて驚きました。このような天文イベントを通じて、宇宙や星空への関心が深まるといいですね。

春の系外銀河のギャラリーにNGC4490銀河の写真を追加しました。NGC4490は、すぐ近くに写っている伴銀河、NGC4485との相互作用によって銀河の腕が引き延ばされ、面白い形をした系外銀河です。その形から「まゆ銀河」とも呼ばれており、春のNGC天体の中ではなかなか有名な銀河です。

まゆ銀河

前回、ギャラリーに追加した惑星状星雲「PK164+31.1」は大変淡く、撮影しにくい天体でしたが、NGC4490は案外と明るく、比較的短時間で撮影できる銀河です。是非一度、望遠鏡を向けてみてはいかがでしょうか。

アルゴ座とガム星雲

ガム星雲は「ほ座」から「とも座」にかけて広がる巨大な星雲ですが、昔、この星雲が輝く場所には「アルゴ座」という星座がありました。下はオーストラリアで撮影したアルゴ座の写真ですが、みなみじゅうじ座の大きさと比べてみると、この星座の大きさがよく分かります。

アルゴ座

アルゴ座は、アルゴ船座とも呼ばれるように、ギリシア神話に登場する「アルゴ船」を形どった星座です。残念ながら南に低いため、現在の日本やヨーロッパからでは全景を見ることは難しいですが、大昔は、地球の歳差運動のため、 ヨーロッパでもアルゴ座の全景を眺めることができたと考えられています。古代の人々は、地中海に浮かぶ星の並びを見て、アルゴ座という海を渡る大船の星座を生み出したのかもしれませんね。

ところで、アルゴ座があった場所の星々は、現在は、「とも座」「ほ座」「りゅうこつ座」「らしんばん座」という各星座に分類されています。この星座の分割については、「天文学者のラカイユがアルゴ座を4つの星座に分割した」と書かれた書籍がある一方、「ラカイユは『らしんばん座』を新設しただけだ」と解説した書籍もあります。巨大な星座だけに、分割にあたっては、いろいろな意見が出て紛糾したのかもしれません。

ガム星雲を求めて

デジタル一眼レフギャラリーに「NGC2477とガム星雲」の写真を追加しました。この写真は、今月号の星ナビ連載記事に掲載した写真ですが、星団と星雲のコラボが美しい星域だと思います。

今月も末になれば、冬の星座は早々に西空に傾いてしまいますが、NGC2477の南中時刻は23時頃ですので、まだまだ撮影対象として狙うことができます。是非、南の視界が開けている場所で撮影していただきたい天体です。

NGC2477とガム星雲

ところで、ガム星雲は、ほ座からとも座にかけて広がる巨大な星雲で、大昔に超新星爆発が起こった名残だと考えられています。ニュージーランドやオーストラリアでは天頂付近に輝きますが、日本では地平線すれすれに見え、撮影条件は良くありません。しかし、撮影が難しいとなると、かえって何とかして撮ってみたいと思うもので、昔、真夜中にカメラを持って、山道を歩いて撮影スポットを探しました。

その時に撮影したのが、銀塩フィルムギャラリーに載せている「ガム星雲の広がり」という作品です。デジタル機材が全盛の今になってみると、星雲のコントラストが低く、インパクトも弱いと感じますが、当時の機材ではよく写った作品だと思います。

ガム星雲

ガム星雲の全景は、デジタル機材でもう一度撮影にチャレンジしたいところですが、この写真を撮影した奈良県十津川村の山は、平成23年の台風第12号によって引き起こされた紀伊半島大水害の影響で、大規模な崖崩れが発生し、立ち入ることができなくなってしまいました。

他に適した撮影場所があればよいのですが、南側に都市部の明りがなく、地平線まで開けていて、標高が高いという条件の場所は、なかなかないですね。

クリスタルボール星雲

新年明けましておめでとうございます。
ここ近畿地方の元旦は、素晴らしい晴天に恵まれました。今年の新月期も、こんな晴天に恵まれてほしいですね。

今年、最初の画像は、酉年にちなんで「かもめ星雲」と考えていたのですが、ありきたりかなと思い、代わりに、12月30日の夜、八塔寺で撮影したクリスタルボール星雲の写真をギャラリーにアップしました。

NGC1514

クリスタルボール星雲というと聞きなれない名前ですが、おうし座で輝く惑星状星雲NGC1514です。前回、デジカメで撮影したところ、小さすぎてそのままお蔵入りしてしまいましたので、今回はチップサイズの小さい冷却CCDカメラとMewlon-250CRSで撮影しました。ここまでクローズアップ撮影すると、確かにクリスタルボールという感じがしてきます。

撮影した夜はマイナス3度まで気温が下がりました。寒い時期の天体撮影は、身体にはこたえますが、星空は本当に綺麗ですね。そろそろ春の銀河の撮影時期ですので、Mewlon-250CRSの長い焦点距離を生かした、系外銀河の撮影を楽しもうと考えています。

今年もいろいろな写真や記事等を掲載していきたいと思っていますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

富士山と冬の大三角

昨晩は微妙な空模様でしたが、夜から晴れるという天気予報を信じて八塔寺まで出かけてきました。現地に着いて期待しながら空を見上げたところ、夜空は真っ暗で全天曇り!どうやら悪い予感が当たったようで、結局、機材を一度も外に出すことのないまま、家に帰ってきました。

ところで、天体撮影でいつも利用させていただいている茅葺小屋の駐車場ですが、この夜は、入口にロープが張られていて、中に入ることができませんでした。年末年始の防犯対策のためかと思いますが、立入禁止にならないか少々不安です。どちらにしても、しばらくの間は利用できないと思いますので、年末年始に八塔寺にお出かけの際は、ご注意ください。

富士山と冬の大三角

上の写真は、2016年初めに、本栖湖の湖畔から撮影した富士山と冬の大三角の写真です。この写真を見るたびに現地の寒さを思い出しますが、富士山と星空のコラボはやっぱり綺麗ですね。透明度の高い冬の時期にまた訪れてみたいと思います。

今年も残すところ、今日を入れてあと3日ですね。1年を振り返ると、今年の天体写真撮影では、冷却CCDカメラではなく、デジカメばかりを使用していたなと思います。来年は、どんな機材が出てくるのでしょう。

ホームページやブログを訪れてくださった皆様、今年一年、ありがとうございました。来年もまたどうぞよろしくお願いいたします。よい年末年始をお過ごしください!

IC405とIC410

昨夜は一晩中快晴で、月明りはありましたが、星が良く見えていました。今度の3連休もこんな天候になって欲しいですね。

冷却CCDカメラの天体写真ギャラリーに、IC405とIC410の写真を追加しました。最近、デジタル一眼レフで撮影した画像ばかりだったので、このギャラリーを更新するのは久しぶりに感じます。最近のデジカメは性能が良く、かなり綺麗な写真を撮影できますが、冷却CCDカメラの画像もやっぱりいいものですね。

IC405とIC410

このIC405とIC410の写真は、秋に撮影したのですが、途中で曇ってしまい、L画像の枚数が5枚しか撮れませんでした。追加撮影リストに入れていましたが、もう今年は撮る機会がなさそうなので仕上げたものです。

総露出時間が短くてもそれなりの作品に仕上がったのは、F値が明るいε-180EDのおかげでしょうね。また、IC405とIC410は比較的明るく、写しやすい対象だったのも良かったのだと思います。

それにしてもぎょしゃ座のIC405、IC410付近は、赤い星雲と青っぽい恒星の色合いの対比が美しく、とても色鮮やかな領域だと思います。クリスマスシーズン真っ盛りの今の時期にふさわしい天体写真ではないでしょうか。

オリオン エリダヌス スーパーバブル

スーパーバブル12月に入ったと思ったのも束の間、あっという間に3分の1が過ぎてしまいました。毎年のことですが、12月になると急に慌ただしくなりますね。

デジタル一眼レフカメラの天体写真ギャラリーに、Sh2-245の写真を追加しました。Sh2-245は、おうし座からエリダヌス座にかけて広がる極めて淡い星雲で、「オリオン・エリダヌススーパーバブル」とも呼ばれています。Sh2-245は、オリオン座付近で起こった超新星爆発の名残だと考えられています。

Sh2-245を撮影したのは、今回が初めてです。Sh2-245は非常に淡い星雲だと聞いていたので、今回はどれだけ淡いかテストのつもりで撮影してみましたが、予想していたほど淡くはなく、ステライメージ7のレベル補正コマンドで強調すると、赤い星雲の部分が十分浮かび上がってきました。撮影に使用したHEUIB-IIフィルターのおかげかもしれません。

ただ、赤い星雲の外側に広がる分子雲は大変淡く、今回の画像では表現しきれませんでした。この部分を滑らかに表現しようと思えば、撮影枚数をもっと増やす必要がありそうです。次回、撮影のチャンスがあれば、追加撮影して全体像を表現したいと思います。

今回は、VSD100望遠鏡にレデューサーレンズを使用し、3枚モザイク撮影して一枚の作品に仕上げました。しかし、Sh2-245の広がりは非常に大きいので、星雲の一部しか捉えられていません。全体を捉えるなら、明るいカメラレンズを使うのが良さそうです。天体撮影に人気の100ミリマクロやアポゾナー135mmレンズで狙ってみると、面白い対象かもしれません。

おうし座の超新星残骸Sh2-240

今日は朝から一日中、雨が降り続いていますが、金曜日の夜に訪れた八塔寺では晴天に恵まれました。この夜は透明度も良く、八塔寺にしては冬の天の川もよく見えて綺麗な星空を堪能できました。夜間は気温がかなり下がりましたが、満天の星空が広がると寒さも忘れますね。

今回、八塔寺では、先日、公開されたアップデーター1.5bに更新したステラショットを使って、おうし座の超新星残骸Sh2-240を撮影しました。撮影機材は、ビクセンVSD100とAstro6Dカメラです。VSD100にはレデューサーを入れて、焦点距離300ミリで撮影しました。

Sh2-240

上が、その撮影画像です。当初、Sh2-240の場所を勘違いして、星雲のない星域を撮影していましたが、途中で間違いに気付き、構図を修正して撮影しました。Sh2-240は非常に淡い星雲なので、32枚撮影した画像をコンポジットして処理したのですが、まだ若干荒れ気味です。

もう少し星雲を強調したかったのですが、コントラストを上げると星が肥大してしまうので、バランスを考えてこの程度に処理を抑えました。もっと星雲のディテールを表現したいなら、冷却CCDカメラを使ったナローバンド撮影の方が良さそうですね。また来年、チャンスがあれば、ナローバンドカラー合成で撮影してみようと思います。

IC348からNGC1333にかけて

11月14日は、今年最大の満月(スーパームーン)が見られる日でしたが、生憎の雨模様でした。スーパームーンに合わせて、ヨドバシカメラなどの量販店では、天体望遠鏡の特別セットが販売されたようです。次回は晴れるといいですね。

デジタル一眼ギャラリーに、IC348からNGC1333にかけての写真をアップしました。IC348付近の作品としては、少し前にAstro6Dとタカハシε-180EDで撮影した画像を追加しましたが、今回は、ビクセンVSD100とニコンD810Aで撮影したものです。

IC348写真

焦点距離500ミリのε-180EDと比べると、VSD100の焦点距離は100ミリ程度短いので、IC348だけでなく、NGC1333周囲の星雲まで構図の中に入りました。こうしてみると、この星域には淡いガスが広範囲に広がっていることがわかります。

それにしてもニコンD810Aは、非冷却のデジカメながら、ノイズが少なく、このような淡い星雲の撮影にも適していますね。気温が10度以下なら、冷却機能の付いたAstro6Dにも負けない滑らかな写りだと感じました。

ところで、ビクセンVSD100とデジタル一眼レフカメラの接続には、オプションで用意されている直焦ワイドアダプターが必要です。キヤノンEOS用は、新しく発売された強度の高い直焦ワイドアダプターDXを利用できますが、ニコン用は従来のアダプターしかありません。

オリジナルアダプター

そこで、上のようなアダプターリングをコスモ工房さんに作っていただき、タカハシ製のワイドマウントDXを取り付けられるように工夫しました。アダプターリングの詳細は、VSD100のレビューページの中ほどに、図と共に載せましたのでご覧ください。

ニコンD810Aのユーザーが増えてきましたので、直焦ワイドアダプターDXのニコン用も販売してほしいですね。ちなみに、キヤノンEOS用が発売されたのが、ちょうど一年前の2015年11月です。ニコン用もそろそろ発表されるのではないかと思うのですが・・・どうでしょうか。

富士山と星空

富士山と北斗七星台風18号が接近している影響で、今日は昼から雨でした。相変わらず天気の悪い日が続いていますが、明日の夜の天候は良さそうです。久しぶりに撮影に出かけたいので、予報どおり晴れてほしいです。

画像は、今年初めに、さった峠から撮影した富士山と星空の比較明合成写真です。さった峠は、静岡県静岡市にある峠で、国道1号線と東名高速道路がクロスした向こう側に富士山が見える場所として有名です。風景写真ギャラリーにもさった峠からの富士山の写真を載せていますが、とても魅力的な夜景撮影スポットだと思います。

この写真をご覧いただくとわかりますが、富士山の向こう側に写っている星の並びは、北斗七星です。さった峠から、オリオン座と富士山を一緒に撮影できないかとご質問をいただいたのですが、さった峠からですと、富士山は北東の方向になりますので、オリオン座をバランスよく構図に入れるのは難しいと思います。北斗七星やカシオペア座を入れて写すのが良いのではないでしょうか。

ちなみに、さった峠から富士山を撮影していると、飛行機が頻繁に通過します。この写真でもかなりの数の飛行機の軌跡が写り込んでいます。スタンプツールなどを使用して消すことも可能ですが、数が多いので大変ですね。今回は、そのまま残しましたので、飛行機の写りこみのご参考にしていただければ幸いです。

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