星空日誌「つぶやき」

FC-76DCで天体撮影

週末は八塔寺に天体撮影に出かけてきました。2夜連続で撮影したのですが、金曜日の夜は23時ごろまで曇り、土曜日は一晩中晴天に恵まれました。今夜も天気が良さそうですが、さすがに体力の限界を感じて帰ってきました。

金曜日の夜は、タカハシFC-76DCで撮影を楽しみました。FC-76DCは、対物レンズにフローライトが使用された口径76mmの屈折望遠鏡です。数年前に購入し、自宅での観望用として愛用していましたが、撮影に使用したのは今回が初めてでした。

FC-76D

撮影は、FC-76DCの接眼部にフラットナーレンズを取り付け、ニコンD810Aで行いました。FC-76DCのF値は7.8と暗いので、ISO1600で15分前後の露光が必要でしたが、星像はシャープだと感じました。処理できましたら、ギャラリーに掲載したいと思います。

FC-76DC

タカハシの小型鏡筒と言えば、FS-60Cの人気が高いですが、FC-76Dも使いやすい鏡筒だと思います。口径もFS-60Cより大きいので、惑星もそれなりに楽しむことができます。最近、鏡筒分割式のモデルも発売が開始されましたので、海外遠征用としても使いやすい鏡筒と言えるのではないでしょうか。

シグマ 20mm F1.4 DG HSMの使用感

忙しく駆け回っているうちに新月期になりました。4月初めに撮影した画像をまだ処理できていないのですが、週末は天気が良さそうですので、望遠鏡を持って遠征になりそうです。西に傾きつつある春の銀河を撮るか、東から昇ってくる夏の天体を狙うか、迷うところです。

シグマ20ミリレンズ

先日、シグマのArtレンズについて触れましたが、シグマの超広角レンズの使用感を「シグマ 20mm F1.4 DG HSMのレビュー」ページにまとめましたので、ご覧いただければ幸いです。

今回、使わせて頂いたレンズの中で、シグマ20ミリレンズが一番のお気に入りです。5月25日までキャッシュバックキャンペーンが行われているので、手に入れるには良いチャンスですね。ただ、最近はサードパーティ製のレンズも高くなりましたね。

夏の天の川

上は、月初めに出かけた大塔村にて、シグマ 20mm F1.4 DG HSMで撮影した、天の川銀河の写真です。さそり座から、はくちょう座までの天の川が構図に収まるので、夏の天の川を一網打尽という感じですね。これからの時期、夏の天の川を狙うのに適した広角レンズだと思います。

星空撮影に人気の シグマ の Art レンズ

シグマの交換レンズの中でも最高の光学系が使われた「Art」シリーズは、星空写真ファンの間でも人気が高いです。特に単焦点の広角レンズは、天体撮影を行うベテランの方からも支持を得ているように思います。

下は、シグマArtシリーズの20ミリ、24ミリ、50ミリのレンズを並べたところです。いずれもしっかりした造りで、手に持つとずっしりと重みがあります。特に一番左の20ミリレンズは前玉レンズが大きく、950gもの重さがあるので、広角レンズとは思えないほどのボリューム感があります。

シグマのカメラレンズ

実際にこれらのレンズで星空を撮影しましたが、どのレンズも、シャープで色収差も少なく、コントラストの良い画像を生み出してくれました。下はシグマの50ミリレンズで撮影した天の川のハイライトですが、一枚画像にも関わらず、気持ち良いほどの写りです。

天の川の写真

後日、各レンズのレポートをWebサイトに追加したいと考えていますが、最近、Artシリーズに、14ミリと135ミリのレンズが加わりました(14ミリは発売日未定)。135ミリと言えば、カールツァイスのApo-Sonnar135mmが、天体写真ファンに人気がありますが、それと同等レベルの性能であれば、今後、人気が出てきそうですね。

シグマでは、現在、キャッシュバックキャンペーンが実施されています。残念ながら、新しい14ミリと135ミリは、キャンペーンの対象には含まれていませんが、20ミリ〜85ミリまでの単焦点レンズはキャンペーン対象商品です。キャンペーンは5月25日までやっているようですので、手に入れ時かもしれません。

Explore Scientificの5倍バローレンズ

新月期ですが、天気が思わしくありません。今の天気予報ですと、週末の天気も悪そうです。黄砂が本格的にやってくる前に、スカッと晴れてほしいですね。

惑星撮影では、テレビュー社の2.5倍パワーメイトを多用していますが、さらに拡大率を上げるため、Explore Scientific社(以下:ES社)の5倍バローレンズを購入しました。なお、ES社は、自社のバローレンズをフォーカルエクステンダーと呼んでいます。

バローレンズ

上は、私が惑星撮影用によく使用している、3つのバローレンズです。中央が今回、購入したES社のフォーカルエクステンダーで、左側がテレビューのパワーメイト、そして右側が笠井トレーディングの2倍ショートバローです。ちなみに価格は、パワーメイトが約3万円と最も高く、笠井トレーディングのバロー(約5千円)の6倍の価格です。ES社のエクステンダーは約2万円ですので、パワーメイトよりは入手しやすい価格です。

パワーメイトとショートバローを比較すると、さすがにパワーメイトは価格も高いだけあって、艶消し塗装も丁寧で、筒内の乱反射が少なく感じられます。実際に惑星撮影に使用すると、あまり違いは感じられませんが、気流が良いときなら差が出てくるのかもしれません。ES社のエクステンダーは、まだ買ったばかりですので、次回、使用したときに印象を書いてみたいと思います。

ところで、少し気が早いですが、来年は火星が地球に接近します。火星は昔から好きな惑星で、このES社の5倍バローも火星撮影を見越して購入したものです。他にも、評判の良いビクセンの高級アイピース、HRシリーズが気になっています。現在、惑星観望に愛用しているペンタックスのXOアイピースと比べて、どれほどの性能なのか気になるところです。

ASI224MCで木星撮影

徐々に暖かくなり、過ごしやすくなってきましたが、春霞が覆う白っぽい空になってしまいました。次の新月には、さそり座付近の星雲を撮りたいので、その時だけは透明度の良い冬型の気圧配置に戻ってほしいものです。

昨夜は薄雲が広がったような透明度の悪い空でしたが、気流が良さそうでしたので、Mewlon-250CRSで木星を観望・撮影しました。今月に入って3回目の木星観望ですが、その中では一番気流が落ち着いていたので、縞模様や大赤斑を確認することができました。

木星

上は、昨夜撮影した木星の写真です。気流はそれほど悪くなかったのですが、透明度が悪く、撮影時はゲインを上げたので、若干ノイズが目立つ仕上がりになってしまいました。今年の木星は、4月8日に衝を迎えます。視直径は43秒を超えていますので、観望や撮影に適した時期ですね。

木星の撮影には、ZWO社のASI224MCカメラを用いました。ASI224MCには、ソニー製の1/3型CMOSセンサー「IMX224」が用いられています。ピクセルサイズが3.75μmと小さいので、惑星の詳細模様を捉えるには好都合と考えて、昨年、購入したカメラです。

ASI224MCカメラ

ASI224MCは、カラーカメラなので、L画像とRGB画像を別撮りしなくても、カラー画像が得られる点は手軽で助かります。ピクセルサイズが小さいので、惑星の模様はASI174MMと同じくらい写るように思いましたが、感度の点では、やはりモノクロセンサーが有利だと感じました。木星や火星は明るいので大丈夫ですが、暗い土星を写す際は、モノクロとカラーカメラのLRGB合成が良さそうです。

ちなみに、QHY CCD社からも同じセンサーが用いられたカメラ「QHY5III 224C」が販売されています。その他にも様々なセンサーが使われたCMOSカメラがありますので、目的を絞らないと選択が難しいですね。さらに、毎年のように新しい製品が出るので、惑星撮影用のカメラを買うときには、いつも迷ってしまいます。

KAF-16200センサー

モラビアン製G3-16200冷却CCDカメラには、KAF-16200センサーが使われています。KAF-16200センサーのサイズは約27.2×21.6mmと、いわゆるAPS-Hとほぼ同様の大きさのCCDです。撮像素子の面積としては、天体撮影によく使用される35ミリフルサイズとAPS-Cセンサーのちょうど中間くらいになります。下の図をご覧いただくと、KAF-16200センサーの大きさのイメージがつくと思います。

KAF-16200センサーの大きさ

KAF-16200センサーは、フルサイズやAPS-Cと比べて、縦横比が正方形に近いという点が特徴の一つです。この縦横比は、昔ながらの全紙や四つ切サイズにプリントする際に好都合で、今回、このセンサーを用いたカメラを選んだのも、この点が理由の一つでした。

また、KAF-16200の適度なピクセルサイズ(6.0×6.0μm)にも魅力を感じています。極小ピクセルサイズのセンサーも良いのですが、あまりに小さすぎると、光学系の性能や気流の影響を考えると、性能を発揮できる機会は少ないと思います。6ミクロン程度なら明るい光学系から長焦点まで楽しむことができると考えて、このセンサーを選びました。

ただ、屈折望遠鏡で撮影すると、輝星に、スパイダーのある反射望遠鏡で撮影したような回折像が現れる場合があります。下は、ビクセンVSD100とKAF-16200センサーで撮影した写真の拡大画像ですが、星の周りに光条のようなものが出ているのがわかります(星の周りのハロは、使用しているLRGBフィルターの反射によるものです)。

KAF-16200センサーの問題点

それほど目立たないので、私は気にしていませんが、屈折望遠鏡でスパイダーによる光条のないすっきりした画像を撮影したい方には、お勧めできないセンサーかもしれません。価格的にも入手しやすい大判センサーですので、この点が少々残念ですね。

望遠鏡フードの自作とギャラリーの整理

先日、Mewlon-250CRSで撮影した画像を処理していると、迷光が写りこんでいることに気づきました。Mewlon-250CRSには簡単なフードしか巻いていなかったので、撮影中に外光が入ってしまったのかもしれません。そこで、Mewlon-250CRS用のフードを自作することにしました。

ネット上で公開されているフード作成ページを参考にしながら、今回は、巻きダンボールを使って、望遠鏡用のフードを作成することにしました。下は鏡筒の取り付け部分を作っているところですが、Mewlon-250CRSは鏡筒径が大きいので大変です。何も考えずにダンボールを巻いてしまいましたが、もう少し工夫が必要かもしれません。

自作フード

目指すは、究極の望遠鏡フードとも評されるFT鏡筒フードと言いたいところですが、FTフードのクオリティはとても高いので、到底無理ですね。第一、このペースでは次の新月期に間に合うかどうかも怪しいところです。

ところで、掲載写真の枚数が多くなり、少々見にくくなっていた天体写真ギャラリーを整理しました。具体的には、デジタル一眼レフカメラで撮影したギャラリーを、星雲星団のギャラリー星景星空写真のギャラリーの2つに分けました。

Sh2-278

また、季節はずれですが、載せ忘れていた「リゲル付近の散光星雲Sh2-278の写真」も追加しました。思い立ってから作業にかかるまで、かなりの時間を要してしまいましたが、少しでも見やすくなっていれば嬉しいです。

10Micron GM1000赤道儀

日本では、ビクセンやタカハシ製の赤道儀の使用率が高いですが、海外では様々なメーカーが赤道儀を製造しています。先日、八塔寺でご一緒したSさんは、イタリアの10Micron(テン・マイクロン)製のGM1000赤道儀をお使いでした。下はその10Micron GM1000の写真ですが、黒いボディが引き締まった印象を与え、精悍に感じられます。

10Micron赤道儀

10Micron社の赤道儀は、日本ではかなり珍しい機材だと思いますが、国際光器さんが取り扱いを始めたため、徐々に知名度が上がってきているように感じます。今回見せていただいたGM1000赤道儀は、10Micron社の中では小型の赤道儀です。それでも本体重量は20キロ弱あり、搭載可能重量は25キロ前後ですので、タカハシEM-200より一回り大きな赤道儀になります。

ご参考までに、国際光器さんが取り扱っている10Micron赤道儀の一覧を以下に記載しました。GM1000やGM2000であれば何とか遠征に持ち出せる重さですが、GM3000赤道儀を超えると、本体重量だけで60キロに達しますので、備え付け用の赤道儀ですね。

名称 GM1000HPS GM2000HPS GM3000HPS GM4000HPS
本体重量 19.5kg 29kg 60kg 120kg
搭載重量 25kg 50kg 100kg 150kg


10Micronの赤道儀は、メーカーによれば、高精度のエンコーダーが装備されているのが特徴のようです。その他にも、大気差補正機能や電子バランス調整等、最新の機能が満載されています。また、実際に動作しているところを見ましたが、高速導入時の動作音が非常に静かで、最初は動いていないのではと思ったほどです。

ちなみに極軸望遠鏡は搭載されておらず、実際の星を使った3点アライメントで合わせるようです。ユーザーのSさんによると、この作業に結構時間がかかるようですので、遠征撮影ではPole Masterなどの電子極軸望遠鏡を使った方が便利そうだと感じました。

10Micronの赤道儀はとても魅力的ですが、赤道儀の機能の豊富さや大きさを考えると、遠征用よりも設置用、それもリモート天文台に適した赤道儀かもしれません。最も大型のGM4000赤道儀なら150キロまで載せられますので、それこそ口径40センチオーバーのカセグレン望遠鏡でも搭載できそうですね。

追記:Sさんからの情報で、天体望遠鏡のファインダーを使って極軸合わせアライメントを行えば、数分で作業が終わるだろうとの追加情報をいただきました。また、GM1000の搭載重量は公称25キロですが、20キロまでにしておいた方が安心とのことです。Sさん情報ありがとうございました。

シグマAPO180mmとSWAT-350

火曜日の夜、ポータブル赤道儀SWAT-350にシグマ APO 180ミリレンズを載せて、オリオン座三ツ星付近の星雲を撮影しました。この夜は生憎の天気だったため、ほとんどの画像に雲が写り込んでしまい、最終的に使えたのは4枚のみでしたが、せっかくなので処理してみました。

オリオン座の星雲

上が画像処理後の写真です。撮影枚数が少ないところ、淡い星雲を明るく表現するために強調したため、かなり荒れてしまいましたが、バーナードループやオリオン座の淡い星雲も画面に表れました。総露出時間12分で、これだけ写るのですから、明るいカメラレンズは手軽でいいですね。大きな画像は、デジタル一眼ギャラリーの「オリオン座三ツ星とバーナードループ」をご覧ください。

今回使用した、シグマ APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM レンズは、お借りしたレンズです。このレンズは以前から天体写真ファンの評価が高かったので、気になっていました。今回実際に使用してみると、色収差がほとんどないシャープな像を結ぶことがわかり、高評価にも納得できました。次回は、晴れた夜にじっくりと夏の星雲を撮ってみたいです。

レンズを載せる赤道儀には、ユニテック社のSWAT-350を使用しました。一回り小さいSWAT-200に載せられると思っていましたが、送られてきた箱を開けたときにレンズ本体の大きさに驚いたので、余裕を見てSWAT-350を選びました。下はSWAT-350に撮影機材一式を載せたところです。

シグマ180ミリレンズ

SWAT-350に大きなシグマの180ミリレンズと重いAstro6Dカメラを載せましたが、搭載重量にはまだ余裕が感じられました。ユニテック社の公式ブログでは、ボーグ 107FLを載せて撮影されている様子も紹介されていますので、シグマ180ミリレンズセットをもう一つ載せても大丈夫そうです。

ポタ赤とカメラレンズの組み合わせなら、持っていく機材も少なくてすみ、設置や撤収も素早くできますので、心身共に負担が少なくていいですね。身軽な機材でも得られる画像は本格的なので、これから夏にかけての天体撮影を楽しむのにも適した組み合わせだと思います。

オフアキに適したオートガイダー

火曜日の夜、夜半まで天気が持ちそうだったので、オフアキのテスト撮影に出かけてきました。家を出るときは、近場の社の森公園に行くつもりだったのですが、車を走らせているうちに気が変わり、八塔寺まで行ってしまいました。やはり慣れた場所が気楽でいいですね。

先日の記事でも触れましたが、オフアキ撮影用のオートガイダーには、UltraStarをはじめとした、撮像素子の面積が大きく、感度の高いカメラが適しています。そこで、月面撮影用に使用しているZWO社のASI174MM-Coolをオートガイダーに用いて、Mewlon-250CRSで撮影を試してみました。

ASI-174MM-cool

上は、ASI174MM-Coolの写真です。ASI174MMカメラには、1/1.2型のCMOSセンサー「SONY IMX174」が用いられています。センサーサイズは、UltraStarオートガイダーより更に大きく、感度は、オートガイダーとして人気のあるQHY5L-Mより若干高いので、スペックとしては、オフアキに理想的なオートガイダーのように思われます。

ただ、私が所有しているASI174MM-Coolには冷却機能が付けられているため、非冷却のASI174MMに比べてフランジバックが約5ミリ長く、ピントが出るかどうかが問題でした。しかし、現地でオフアキのアダプターを変更してみると、ギリギリ、ピントを合わせることができました。

PHD2.6.2ガイドグラフ

上は、当日のガイドグラフです。PHD2.6.2も問題なくガイドできるようになり、ガイドグラフも安定しています。また、センサーが大きく感度が高いので、ガイド星も容易に見つかりました。この組み合わせなら、春の銀河をオフアキ装置で快適に撮影することができそうです。

なお、オートガイダーとして用いる場合は、フランジバックの短い非冷却タイプがおすすめです。また、QHY CCD社からも同じセンサーを用いた「QHY5III-174M」が販売されています。StarlightXpress社のUltraStarより若干安いので、これからオフアキ用のオートガイダーを考えられている方には、選択肢の一つになるのではないでしょうか。

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